若いころは誰でも教育に疑問を持つものですよね?
それは本当に若気の至りなのでしょうか?
なんでランドセルを背負わないといけないのか?なんで茶髪がダメなのか?
なんで寄り道したらいけないのか?なんで教師の言うことには従わないといけないのか?
実はそういった疑問を持つことこそが普通のことなのかも知れません。
「学校」というものから始まる「教育」についての本質を見つめ直すのが本書。
『すべての教育は「洗脳」である21世紀の脱・学校論』
著者:堀江貴文 (光文社 2017/3)
読了までの時間:約1時間半
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学校は洗脳機関?
本書は「学校」というもののあり方から、そもそもなぜ学校ができたのかを述べている。その中で何度も出てくるのが「学校とは洗脳機関である」という言葉。
例えば子供に「なぜ学校に行かなければならないのか?」と聞かれると、大抵の大人は(思い返せば私の親もそうだったが)「世の中で必要だから」とか「行かなければいけないから」と答える。
それに対して本書ではこう述べています。
社会に出て以降、学校で学んだ知識のどれくらいが「役に立った」と感じただろうか?
5割や6割、下手すると7割以上の知識が「役に立たなかった」のではないだろうか?
それも当然だ。学校が教えることの9割は「知識」ではないからだ。
(中略)
学校はただ、ゆがみきった「常識」を植え付ける為に存在する機関なのである。
つまり日本で、今、組織の中でしか通用しない決まり事を植え付けるための機関だとしているのです。
その結果、日本にとって日本の「会社」といった組織に都合のいい「使いやすい労働者」つまり、従順な家畜を育てる為に常識を植え付けようとしていると述べています。
これは少し乱暴な言い方ですが、大きくは外れていないように思います。
一般に「学力」と「頭の良さ」が違うと言われるように、受験社会に置ける「学力」は単なる指標でしかなく、なんの意味もないモノサシでしかないわけです。
しかしそれが昔の日本において、必要だったのも事実なのでしょう。
戦後の復興を行うにあたって従順な労働力は重要でしょうし、国民が一丸となって働かなければ、今の日本にはならなかったわけです。
しかし時代は変わっています。
インターネットが普及し、誰でも情報を得て、発信することができる時代です。
働き方もネットを使えば50年前からは考えられないほど自由になっています。
そんな中で果たして、戦後から変わらない「労働者」を作り続ける「学校」という機関は必要なのか?
ということを問いかけています。
G人材とL人材
本書ではそんな「学校の常識」に縛られ、結果として地方に縛られた人をL人材
それとは対象に、世界規模で動ける人材をG人材としています
詳しくは本書を読んでいただくとして、大事なことは戦後の日本が持っていた「復興」というイメージは国民全員が共有し、「幸せの正解」となっていたと本書では述べています。
それに対して現在は復興をとうに終え「幸せの正解」が失われつつあり、個人個人が自分の幸せを見つける時代になっているのです。
つまりこれからの時代、フットワーク軽く自分の幸せを見つけに行くことが大事であるということです。「幸せ」の形が様々な現在、年配の方がよく言う昔の「幸せ」に縛られる必要はないと私は考えます。
もちろん間違ってるとか良いとか悪いの話ではなく、自分でもっと幸せについて考え、人生を豊かにする方法を模索することもできると思います。
まとめ
本書は、学校とは何か?と言う点から、それに類する会社での新人研修など「教育」と名の付くもの全てが「教育する側」の都合のいいように「教育」されることであり、洗脳されることがないよう警鐘を鳴らしています。
何も考える必要がなくなると言う意味で、洗脳されることは楽かもしれませんが、私はなんとなく騙されながら生きている感じがして、嫌です。
もちろん教育が悪いとかいきなりなくせと言うつもりはなく、会話の方法とか人との付き合い方など、授業で教えられることではないことあるのも事実です。
しかしそれが「学校」でなければいけないわけではなく、「学校」に固執する必要も縛られる必要もないと言うことです。
本書を読んでいきなり退学したりする必要はないかもしれませんが、何かのめりこめる、学校より大事なことを見つけたら、迷わずそっちを優先することができるようになるかもしれません。
そんな学校に限らず、会社なども含めた今の「組織」に疑問を持っている方に読んで欲しい一冊になっています。
一人でも多くの方が洗脳から脱出できますように
すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)
- 作者: 堀江貴文
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2017/03/16
- メディア: 新書
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