昔から文章を書くことが苦手なあなたへ「新しい文章力の教室」 感想

 文章を書くことが苦手

そういう方の話を聞くことがあります。

 

しかしその理由はというと

「昔の読書感想文が嫌で」「現代文の点数が悪かった」

他人からの評価、それも教師や親といった限られた人の評価を全てだと思い込んでいるように思います。

そのせいで書類作成や手紙に苦手意識を持っている人も多いでしょう。

 

そんな文章苦手病の人は本書でいう文章力のトレーニングをしてみると脱出できるかもしれません。

 

 

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング できるビジネスシリーズ

新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング できるビジネスシリーズ

著者:唐木元   (インプレス 2015/8)

 

読了までの時間:約3時間

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本書は「コミックナタリー」などの

ポップカルチャー中心のニュースサイト

ナタリーの初代編集長: 唐木元氏の著作

 

 

 

いい文章とは完読される文章である

タイトルの通り、文章を書くこと、特に誰かに何かを伝える文章を書く際に重要なテクニックが紹介されています。

 

私自身、昔から「国語」が苦手で高校生の時の「現代文」成績はひどいものでした。

読書感想文なんてのも大嫌い そもそも読書感想文とは…

 

ただただ教師の好みそうな書籍、言葉を選びながら

好きでもなんでもない対象書籍について書くから、つまらない文章になる

つまらないから最後まで読まれることなく怒られる

怒られるからますます本が嫌いになる

 

 

若者の読書離れの本質

 

少し話がそれましたが、これが現代によく言う若者は本を読まない中心ではないでしょうか

ちなみに私はこれには反対で、活字が嫌いという人でも経済的な理由は別として漫画も雑誌も読んだことがない人は聞いたことがありません。

そもそもこういうことを言う「若者でない」ひとにこそ雑誌も小説、もちろん漫画も読まず凝り固まった人が多い印象です。

 

漫画の作者のコメントやあとがき、雑誌の最新ファッションの記事

これだって立派な活字で、若者(という表現もおかしな話ですが)はこれを読むことができますし、決して「本を読まない」わけでないのです。

 

ちなみに多分に漏れず私も昔から読書感想文のようなものは、全力で避けていたため(読むのは好きだがそれを原稿用紙にまとめるというのがなんとも…)、私は文章を書くことは絶対に向いてないと思い、読書家が必ず通る道、「小説家を目指す」こともありませんでした。

 

しかし、仕事をするようになって人に伝えること、何かを誰かに教えること、特にそれが引き継ぎ書などの書類として文章の形で伝えることの重要性に気づきましたが、実際に文章を書くのがうまい人に話を聞いても「書いてみる」「練習あるのみ」「経験があるから」ということをよく言われました。

 

さて、みなさんの周りにもいらっしゃると思いますがいくら経験を重ねていても「文章を書く量」が多い人でも、たとえそれが50代の上司でもわかりづらく、素人目にも下手くそな文章を書く人が多くいます。

 

そこでどうもこれは文章を書くことには何かコツがあるのではないか?

と思い購入した数冊の本の内の最もわかりやすかった一冊。

 

本書では実際に新入社員の教育の最前線にいた著者、唐木元氏の文書の構成の仕方を簡潔にまとめています。

 

そもそも文章を書く上で唐木元氏はナタリーの採用基準と合わせて次のように述べています。

 

書くことはあとからでも教えられるが、好きになることは教えられない

 

文章力は魔法かセンスの類いではなく、簡単だけどかったるい作業の集積です。

 

何かについて書きたいという人に書き方を教えることはできても、「書きたい」と思わせることはできないということです。

先ほど述べた読書感想文もこれにあたりますかね。

 

さらに本書で述べられている文書の構成の方法を用いれば、作業として文章を作ることができます。

 

私にはまだ「作業」と割り切ることはできませんが、当ブログでもこの本を参考にしている点は多くあります。

本書のテクニックはもちろん読書感想文にも用いることはできるでしょうが、本質は本面白さ、自分の好きなものを他人に伝えることだと思います。

 

 

え、そんなこと?というような作文の方法が紹介されている本書

昔から読書感想文が苦手だった人にこそ読んで欲しい一冊です。

 

 

 へた