『すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な"方法』
著者:菅原洋平 (文響社 2016/7)
誰しも「やらなければいけないこと」「やりたいと思っていたこと」ができなくて自己嫌悪に陥ったことがあると思います。
「この休みは〇〇をするぞ!」と思った終末の仕事帰り
夏休みの宿題のことが頭にチラつきながらもいつも8月31日にやるタイプだった人
「早く寝ないと」と思っているのについついSNSを見てしまい寝るのが遅くなる人
そんなことで自分は面倒くさがりでダメな人間と思ってしまっていませんか?
本書はそんな「自称面倒くさがり」の方がどのように「すぐやる!」人間になるか
そのコツを、作業療法士の著者が医療現場で実証した方法を紹介している一冊。
そもそも作業療法士とはどういった仕事なのか?
リンクも貼っておきますので興味があればそちらもご覧ください。
誰しもが人生で作業している、食べたり入浴したり人の日常生活にかかわるすべてを「作業」と呼んでいます。
作業療法士はそんな日常の作業を、身体障碍者や精神障害などの支援が必要な方に、作業と通してその人を形作る支援を行う仕事です。
つまり人間の日常生活の専門家と解釈していいと思います。
そんな専門家がオススメする「すぐやる!」ことのコツを紹介した本書
本書では冒頭のような「すぐやらない」ことについて次のように述べています
「すぐやらない」原因は「性格」や「ヤル気」でしょうか。
それは違います。
脳が「すぐやる」モードになっていないだけです。
(中略)
「やることを後回しにするタイプ」「切羽詰まらないとやらないタイプ」などありません。
つまり前提として「私めんどうくさがりだから」「昔からそうだから」といった性格や慣習的な話を否定しています。
これにはなんとなく今まで後回しにするタイプった人も勇気づけられると思います。
本書では脳の性質から見たすぐやるコツとして、まず脳の活用の仕方から解説しています。
そしてどのようにその脳を「すぐやる」ように仕向けるか
そのトリガーを引く方法を解説しています。
それが結果として「行動力」につながり「行動力のある人間」になるとし、「行動力」を高める“科学的な"方法」として紹介しています。
実際私も寝る前に1時間ほどSNSを見てしまい、翌日後悔することがよくありました。
しかし本書の方法を実践してからそれを改善することができ、スマートフォンに限らず他のモノに気を削がれることなく「すぐ寝る」ことができるようになりました。
そんな「やることを後回しにするタイプ」「切羽詰まらないとやらないタイプ」
という病気になっている人はぜひ本書を読んでみてください。