ビジネスマン必携!仕事をするための教科書「人を動かす」感想

人を動かすことって難しいですよね?

上司が部下に、先輩から後輩に、友達から友達に

仕事や頼みことをすることも多くあるでしょうそんな時に

「なんでもっとこうしてくれなかったのだろう?」

「なんでうまく伝えることができないのだろう?」

と感じたことも多いと思います。

そんな時に「相手が怠慢だから」「時間がなかったから」と決めつけてしまう前に

もしかしたら、人の動かし方が間違っているのかもしれません。

 

 

人を動かす 新装版

 

「新装版 人を動かす」

著者:デールカーネギー[Dale Carnegle] / 訳 山口博(創元社 1999/10)

 読了までの時間:約5時間

 

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デール・カーネギー[Dale Carnegle] という人物

カーネギーと聞いて、多くの人が想像するのが「アンドリューカーネギー(Andrew Carnegie)」でしょう。

かの「鉄鋼王」でカーネギーホールを建てた人でもあります。

しかし今回のカーネギー「デールカーネギー[Dale Carnegle]」はアメリカの作家になります。

自己啓発マーケティングの講師としても活動し、本書「人を動かす」がベストセラーとなったように作家でもあります。

原題「How to Win Friends and Influence People」は1936年に「人を動かす」として日本語訳され、以来ビジネスマンの教科書的存在として親しまれています。

 

文庫版、ハードカバー版などいくつかの種類が発行されていますが、全て同一の内容になり、「道は開ける」などに通じています。

また、文庫版は見た目の大きさに大して1ページの文章量が多く、かなりの文量となります。そのため、本を読み慣れていない人からするとかなりとっつき辛いと言えるかもしれません。

 

「人を動かす」と言うこと

あらゆる仕事、それこそ公務員でも会社員でも誰かと関わることは避けられないでしょう。それがクライアントなのか?同僚なのか?の違いはあってもです。

 

その中で何かを依頼することは、それこそ仕事関係なく出てきます。

「修正して欲しい」「書類や資料を作って欲しい」

人が人と関わる限り、人に何かを依頼することは必ずあるはずです。

 

そんな経験のある人は同時に「なんで動いてくれないのか?」といったことを感じたことがあるでしょう

 

・指示書を作ったのに遅い

・なんでこんなこともわからないのか

・そもそも断られる

 

特に「私が言ったら断ったのに違う人が言ったらあっさりやってくれた」

なんてこともあります。実際に私もそう言った経験があります。

 

それはなぜなのか・・・

相手が怠慢だったから?

自分の指示の仕方が悪かったから?

 

本書ではそう言った「人を動かす」

日本語的には「動いていただく」といった感じでしょうか・・・の本質

 

人はなぜ動くのか?

動いてくれる時と動かない時の違いはなんなのか?

数多くの実例を元に紹介しています。

 

他人のあら探しはなんの役にも立たない

・今の環境に愚痴を言うだけで改善しようとしない人

・上司や同僚の悪口を言うために飲み会に行く人

・必要のない書類の細かい表現にまでいちいち指摘してくる人

あなたの周りにもこんな人がいるのではないでしょうか?

 

本書ではそんな風に他人を貶めること、自尊心を傷つけることで自分の評価や自尊心を高めようとする人は無能だと切り捨てています。以下に引用します。

 

他人のあら探しはなんの役にも立たない。

(中略)

自尊心を傷つけられた相手は、結局、反抗心を起こすことになり、誠に危険である。

 

 他人を貶めることで一時的には自尊心を満足させることができるでしょう。

しかし自尊心を傷つけられた人はもう決して自分の味方になることはありません。

 

省略しますが、そのことが必ず巡り巡って自分の不利益になるといくつかの実例を紹介しています。

そのことに気づくことができれば、他人の批評やつまらない人の悪口もあまり気にならなくなるのではないでしょうか?

悪い人間ほど自分のことは棚に上げて、人のことを言いたがる。

 他人の欠点を直してやろうと言う気持ちは、確かに立派であり賞賛に価する。だが、どうしてまず自分の欠点を改めようとはしないのだろう?

 

人に好かれること

本書の核となるのは第二章「人に好かれる六原則」にあります。

・人を動かす

・人を説得する

・人を変える

そんな「誰かに何かをしてもらう」ことの本質は「人に好かれること」

本書ではいくつかの人が動く条件を上げていますが、特に重要としているのが「その人の自尊心を満たしてあげること」

最初、私もよくわからなかったのですが、どうやら「自尊心を満たす」とは「尊敬する人に必要とされた」ことにつながるようです。

例えば「親が褒めるから勉強を頑張る子供」「上司からの期待に応えようとする部下」それらの人が求めているのは目標を達成した上での賞賛

 

つまり、少なくとも自尊心を満足させるのは他人の評価であるとし、相手が思う以上の賞賛を送ること、相手が求める以上のものを与えることが人を動かす本質なのだと思います。

 

ではそもそも自分が褒めることによって他人の自尊心を満たすには、自分が尊敬されていなければなりません。

それこそが人を動かすことの本質が人に好かれることの理由なのです。

 

まとめ

本書では、再び実例を元に人に好かれるためにするべきいくつかの行動指標を示しています。

詳しくは読んでいただきたいのですが、間違いなく今までの生き方を見直すきっかけとなる一冊です。

 

 

 

人を動かす 新装版

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